飛行機に搭乗したり、クレジットカードを利用したりして貯めることができるのが航空会社のマイルです。
一般的には特典航空券や座席のアップグレードに利用したり、電子マネーに交換したりすることが多いですが、現金化することは可能なのでしょうか。
結論から言うと、答えは「可能」です。
では、どのようにして現金化するのでしょうか。
ここでは、マイルを現金化するための方法、現金化するメリットとデメリットについて紹介します。
Contents
マイル現金化までのルート
マイルを現金化するには、決まったルートがあります。
日本人に人気のANAマイルやJALマイルは直接現金化することはできず、他のポイントに交換してから現金化します。
そのため、すぐに現金化することはできませんし、交換ルートを作るための準備が必要になります。
JAL・ANAともにマイルの間接的な現金化は可能
マイルと言っても多くの日本人が参加しているマイレージクラブは全日空のANAマイレージクラブと日本航空のJALマイレージバンクではないでしょうか。
世界中にはたくさんの航空会社があり、マイレージクラブもたくさんありますが、ここでは日本人が多く利用するANAマイレージクラブとJALマイレージバンクの2つを中心に解説します。
結論から先にいうとANAマイレージクラブ、JALマイレージバンクのどちらも現金化につなげることは可能です。
なぜならば、どちらのマイレージクラブでマイルを貯めていても交換するときには同じルートを使うからです。
現金化を可能にするポイント交換
ANAマイレージクラブ、JALマイレージバンクともに貯まったマイルをそのまま現金に変えて、口座に振り込んでもらうということはできません。
現金と似たものにANAスカイコインやe JAL ポイントなどがありますが、これは現金とは異なり、利用することができる用途が限られています。
現金化するには、マイルを一旦異なるポイントに交換して、交換したポイントを現金に変えるというルートを使用します。
このため、現金化には複数のルートが存在します。
どのルートを利用するとより良いかはポイントの交換率によって変わり、できるだけマイルから現金に交換するときにマイルの価値が下がらないようするルートを使うのがポイントです。
JRキューポが必要
ポイント交換をするためには、マイレージクラブだけでなく他のポイントサイトに登録をしたり、クレジットカードの発行をしたりしなければいけません。
マイルの現金化も同じことが言えます。
では、例えば何が必要になるかというと、JR九州が運営をしている「JRキューポ」というポイントです。
このポイントを利用するためには専用のクレジットカードが必要です。
発行すべきクレジットカードは、マイレージクラブによって異なります。
目的 | 必要クレジットカード |
---|---|
ANAマイルを現金化 | JQ SUGOCA ANA |
JALマイルを現金化 | JMB JQ SUGOCA |
現金化するためのG-POINTと銀行口座
JRキューポを利用することができるようになっただけでは、マイルを現金化する準備としてはまだ不十分です。
2つ目にG-POINTの会員登録をします。
G-POINTはインターネット上のポイントサイトで、このポイントを貯めることで現金化が可能となります。
つまり、各マイルをJRキューポと交換し、JRキューポのポイントをG-POINTに交換し、現金にします。
このため、G-POINTの会員登録は必須であり、G-POINTを現金化できる銀行口座(三菱UFJ銀行やゆうちょ銀行)などを開設しておく必要があります。
現金化の流れと注意点
ここまで現金化をする流れについて紹介しました。
次に実際に交換していく際の手順を紹介します。
交換する際には、いくつか注意点があり、特にポイントの交換上限は気を付けないと大きな損をすることになるのでルールを理解した上で交換を実施しましょう。
マイルをJRキューポと交換する
ANAマイレージクラブ、JALマイレージバンクともに、まずは10,000マイルを超えるまで貯めます。
なぜなら、JRキューポに交換できるのは10,000マイル単位であり、これ以下の場合にはポイントの交換ができません。
交換率は100%なので、10,000マイルを交換すれば10,000ポイントになります。
ここで注意点は、年度内(4月から翌年3月まで)に交換上限が定められているという点です。
交換上限は年間2万マイルまでです。
2万マイル以上も交換できないわけでありませんが、ANAマイレージクラブの場合、交換のレートが10,000マイル=10,000ポイントから10,000マイル=5,000ポイントとなってしまいます。
JALの場合、JALマイレージバンクから直接交換する方法もありますが、これもANAと同じように交換率が半減してしまいます。
JRキューポからGポイントへ
JRキューポに交換したらGポイントへ交換をします。
この交換レートは100%なので、10,000ポイントであれば10,000ポイントのGポイントに交換できます。
手続きはインターネットで簡単にできます。
Gポイントを現金に交換する
Gポイントに交換することができれば現金化は近いです。
Gポイントのサイトにログインをして、ポイント交換の手続きをとり、銀行口座に振り込みを行います。
多くの銀行で500ポイント単位(一部の銀行で1,000ポイント)での交換となっています。
最低交換ポイント数を下回っている場合には交換することができません。
また、ポイントを現金にするには交換手数料が必要となります。
11,000Gポイントで10,000円分となるため、交換レートは約90%です。
ポイント交換手数料の還元サービスを利用することができる方は5%が後ほど還元されます。
したがって10,000マイルを交換したとしても、最終的には約9,000円程度の価値となります。
マイルを電子マネーに交換した場合には10,000マイル=10,000円分の価値になるものが多いので、現金化するとマイル価値が下がります。
マイルを現金化する他のルートを考察
ANAマイルやJALマイルを現金化する際に、JRキューポやGポイントを経由する以外にないのでしょうか。
ここでは別のルートを考察します。
PayPay銀行へ振り込む(ANAマイル・JALマイル)
ANAマイルは、JRキューポ以外にも数多くの交換先があります。
例えばTポイントを利用して現金化します。
ANAマイルからTポイントには10,000マイル=10,000Tポイントで交換可能です。
このときにも交換上限があり、年度内に2万マイルが限界です。
これを超えると交換率が半減します。もう1つ注意しなければいけないのが、Tポイントを含めて「マイルからポイントへの交換は年度内に2万マイル(それ以上は半減)」という制約があります。
そのため、JRキューポへの交換とTポイントの交換併せて2万マイルまでとなってしまい、併用ができません。
Tポイントへ交換したらPayPay銀行へ振り込みが可能となります。
ただし、交換率は85%なので10,000Tポイントを振り込むと8,500円になり、JRキューポを経由するよりも交換率は悪くなります。
この方法は、JALマイルでも同様で、JALマイルをJRキューポと交換し、そこから等価でTポイントに交換すれば現金化可能ですが、交換率はANAマイルの時と同じ85%になり、Gポイント経由よりも交換率が下がってしまいます。
Amazonギフト券へ交換して現金化(JALマイル)
JALマイルの場合、Amazonギフト券に交換して現金化する方法もあります。
JALマイルは、10,000マイル単位でAmazonギフト券へ制約なく、交換することができます。
交換して手元に来たAmazonギフト券を金券の買取サイトで買い取ってもらうことにより現金化できます。
デメリットとしては買取価格に変動があり、およそ額面の80%~90%という換金率になります。
90%であればJRキューポを経由するルートと差がありませんが、変動が出るというのがデメリットと言えるでしょう。
まとめ
ここまでマイルの現金化について解説しました。
ANA・JALどちらのマイルも間接的に現金化をすることは可能です。
ただし、クレジットカードを発行しなければいけないので、すぐに現金化することはできません。
現金化を考えている人は事前に用意しておきましょう。